2024年2月4日、日商簿記3級をCBTで受験しました。
100点中、84点で合格しました。
そのため、振り返りと
今から日商簿記3級の受験を考えているあなたへ
すこしでも参考になればと思い
記事を書いています。
日商簿記検定3級とは
一言でいうと「会計知識の基礎を身につけることができます」
合格したときのレポート
- 第一問:仕訳:42点 / 1問ミス
- 第二問:繰越利益に関する問題、語句選択問題:7点 / 13点落とした
- 第三問:決算整理後残高試算表:35点 / 満点
学習ポイント
ポイントは以下です。
- テキストを1冊購入する
- ふくしままさのりさんのYouTube動画を一通り見る
- 第一問(合計45点)と第三問(合計35点)を重点的に勉強する(合格点は70点以上のため)
- 間違えた問題を紙に書いて壁に貼って論理的に理解し、振り返りの回数を増やす
- 第一問と第三問を3周以上して、ミスが最大2問以内になるまで仕上げる
- おまけでボールペン字講座のテキストで文字をきれいに書く練習をする(字が汚いと凡ミスの頻度が増える)
第一問のお勉強対策
第一問の仕訳については、問題集を解くうえで「少しでも迷ったところは、どの文章に迷ったのかを書いて、解説と正しい仕訳を紙に書いて家の壁に貼る」です。
仕訳をある程度解くと、必ず不安な問題の傾向がある程度わかってきます。
その不安を拭い去ることが大事です。
第二問のお勉強対策
第二問は正直、アドバイスできません。部分点狙いをしたからです。選択問題か移動平均法はとりあえずサクッとできるように問題集を何回かやりました。
第三問のお勉強対策
第三問は「精算表」「決算整理後残高試算表」「財務諸表(B/S、P/L)」のどれかが出ます。私は決算整理後残高試算表がでました。この3つは繰り返し解いて、「この勘定科目はBSとPLのどこに記入するか」などを意識しました。
お勉強対策のまとめ
まとめると、私は「人よりも5倍ぐらい努力しないと受からないかも……」と考え、
以下の内容をみっちりやりました。
- テキストの仕訳問題は1~9回のなかで4周、以下の状態
- 「どの勘定科目を使うかすぐわかる」
- 「決算時と、その後の再振り分けもサクッと解ける」
- テキストの第三問は1~9回のなかで1~7問を3周
- ある程度解くとパターンが分かってきます!
- 第二問は語句の選択、移動平均法、「この仕訳は売上帳や商品有高帳など何に該当するか」などの問題はしっかり解きました。
苦手な分野は「ふくしままさゆき」さんの
YouTubeの動画をくりかえし観ました。
使ったテキスト
問題集この1冊のみです!
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P.S. 文字が汚い人はこちらもどうぞ。私はみっちり練習しました。
問題集を解くときに文字が綺麗ではないと凡ミスが増えてプチストレスが溜まります。その対策です。
「ユーキャンの 実用ボールペン字練習帳 第4版 単行本(ソフトカバー)」
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日商簿記3級を取得する理由
- 本格的に副業をはじめる前に会計知識を身につけたい
- フリーランスで活動するときもある程度収支などが分かるようになっていたい
- メガベンチャーの会計Productの会社の歓迎スキルなどにあったりする
試験の感想
ポチポチ書いていくと
- 試験会場に行く前に大雨に遭い傘を忘れたため、ずぶ濡れ状態だった
※いい男ではないひどい有様だった - 仕訳問題でいきなり再振り分けの問題で頭を悩ました
- 見直しをしたところ仕訳の勘定科目を、選んだつもりが未選択になっていたのを見つけた(危ない)
- X%の支払手数料などは再計算してちゃんと正しいか確認をした
- 仕訳12分、決算整理仕訳28分、第二問10分、仕訳の再確認10分
- 決算整理仕訳は当座預金を全部当座借越にする問題が来てほほー!となった
- 法人税等は「費用」だが、どっちだっけ???とパニックになった
- 決算整理仕訳の合計がぴったりあったので仕訳などの再確認のお時間をとることができた
- 合格を手にして外に出たら、雨も上がった(虹は見えていない)
基礎知識
※メモなのでこちらのブログの情報については
参考にするかどうかは自己責任でお願いいたします。
- 企業の経営成績 => 損益計算書(そんえきけいさんしょ) (Profit Loss Statement)
- Profit:利益
- Loss:損失
- Statement:計算書
- 覚え方:経営成績は利益と損失があると損益計算書。
- 企業の財政状態 =>貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう) (Balance Sheet)
- Balance:調和
- Sheet:シート
- 覚え方:財政の「状態」を意識すると
Balance => 対照(照らし合わせて状態をみる)となり覚えやすいかも。
- 会計年度(かいけいねんど)
- 企業が活動を行っている期間のこと
- 日本だと202X年4月1日から202X + 1 年3月31日までが多い
- 期首日(きしゅび)
- 首と書いてあると終わりをイメージしやすいかもしれないが
会計期間の開始日のこと
- 首と書いてあると終わりをイメージしやすいかもしれないが
- 期末日(きまつび)または決算日(けっさんび)
- 末とかいてあるのでわかりやすい。
会計期間の終了日のこと
- 末とかいてあるのでわかりやすい。
- 借方(かりかた)
- 簿記の左側
- 貸方(かしかた)
- 簿記の右側
資産(しさん)のあれこれ
借方 | 貸方 |
資産の増加 | 資産の減少 |
資産:ホームポジションはひだり。
- 現金(げんきん)
- 売掛金(うりかけきん)
- 商品(しょうひん)
- 貸付金(かしつけきん)
- 建物(たてもの)
- 備品(びひん)
- 土地(とち)
負債(ふさい)のあれこれ
借方 | 貸方 |
負債の減少 | 負債の増加 |
負債:ホームポジションはみぎ。
- 買掛金(かいかけきん)
- 借入金(かりいれきん)
資本金(しほんきん)のあれこれ
借方 | 貸方 |
資本金の減少 | 資本金の増加 |
資本金:ホームポジションはみぎ。
- 資本金(しほんきん)
- 繰越利益剰余金(くりこしりえきじょうよきん)
収益(しゅうえき)のあれこれ
借方 | 貸方 |
収益の減少 | 収益の増加 |
収益:ホームポジションはみぎ。
- 売上(うりあげ)
- 受取利息(うけとりりそく)
- 受取家賃(うけとりやちん)
費用(ひよう)のあれこれ
借方 | 貸方 |
費用の増加 | 費用の減少 |
費用:ホームポジションはひだり。
- 仕入(しいれ)
- 給料(きゅうりょう)
- 支払利息(しはらいりそく)
- 支払家賃(しはらいやちん)
- 広告宣伝費(こうこくせんでんひ)
貸借対照表(B/S)のあれこれ
資産 | 負債 |
資本 |
損益計算書(P/L)のあれこれ
費用 | 収益 |
当期純利益 |
簿記3級の仕訳のお勉強の記録
「商品を1,500円で仕入れた。代金は掛けにした。」
借方 | 貸方 |
仕入 1,500(費用がふえた) | 買掛金1,500(負債がふえた) |
「掛けで仕入れた商品を1,500円で返品した。」
借方 | 貸方 |
買掛金1,500(負債がへった) | 仕入 1,500(費用がへった) |
「商品1,000円をクレジット払いの条件で販売した。クレジット会社への手数料10円は、販売時に計上する」
借方 | 貸方 |
支払手数料10(費用がふえた) | 売上1,000(収益がふえた) |
クレジット売掛金990(資産がふえた) |
「決算において現金過不足が4,000円あるが、その原因は不明である……」
借方 | 貸方 |
雑損4,000 (費用が増えた) | 現金過不足4,000 |
「決算において当座預金の貸方残高は1,200円である。金額が当座借越によるものである。そのため当座借越勘定へ振り替える」
借方 | 貸方 |
当座預金1,200 (資産がふえた) | 当座借越1,200(負債がふえた) |
補助簿
1.商品1000円を仕入れ、代金を掛けとした。引き取り運賃100円は現金で支払った。
<仕訳>
借方 | 貸方 |
仕入 1,100 | 買掛金1,000 |
現金100 |
補助簿はこちら
- 現金出納帳
- 仕入帳
- 買掛金元帳
- 商品有高帳
2.商品2000円を売り上げ、代金のうち1000円は先方で振出の約束手形で受け取り、残額は掛けとした。
<仕訳>
借方 | 貸方 |
受取手形 1,000 | 売上2,000 |
売掛金1.000 |
補助簿はこちら
- 売上帳
- 受取手形記入帳
- 売掛金元帳
- 商品有高帳
3.買掛金4000円の支払いのために約束手形を振り出した。
<仕訳>
借方 | 貸方 |
買掛金4,000(費用が減った) | 支払手形 4,000(負債が増えた) |
補助簿はこちら
- 支払手形記入帳
- 買掛金元帳
4.仕入れた商品のうち、2000円分を返品した。
<仕訳>
借方 | 貸方 |
買掛金2,000 | 仕入2,000円 |
補助簿はこちら
- 仕入帳
- 買掛金元帳
- 商品有高帳
5.備品10,000円を翌々月に購入した。設置費用に500円かかったので現金で支払った。
<仕訳>
借方 | 貸方 |
備品10,500(資産が増えた) | 未払金10,000(負債が増えた) |
現金500(資産が減った) |
補助簿はこちら
- 現金出納帳
- 固定資産台帳
早見表
随時更新
現金 | 資産 |
仕入 | 費用 |
売掛金 | 資産 |
買掛金 | 負債 |
売上 | 収益 |
クレジット売掛金 | 資産 |
支払手数料 | 費用 |
受取商品券 | 資産 |
発送費 | 費用 |
前受金 | 負債 |
前払金 | 資産 |
仮払消費税 | 資産 |
未払消費税 | 負債 |
仮受消費税 | 負債 |
現金過不足 | 当てはまらない説 |
雑益 | 収益 |
雑損 | 費用 |
普通預金 | 資産 |
当座預金 | 資産 |
借入金 | 負債 |
小口現金 | 資産 |
受取手形 | 資産 |
支払手形 | 負債 |
電子記録債権 | 資産 |
電子記録債務 | 負債 |
手形貸付金 | 資産 |
手形借入金 | 負債 |
仮払金 | 資産 |
仮受金 | 負債 |
従業員立替金 | 資産・負債 |
給料 | 費用 |
所得税預り金 | 負債 |
社会保険料預り金 | 負債 |
法定福利費 | 費用 |
貸倒引当金 | 負債(資産のマイナス) |
貸倒引当金繰入 | 費用 |
貸倒引当金戻入 | 収益 |
貸倒損失 | 費用 |
償却債権取立益 | 収益 |
備品 | 資産 |
車両運搬具 | 資産 |
土地 | 資産 |
建物 | 資産 |
減価償却費 | 費用 |
減価償却累計額 | 資産 |
備品減価償却累計額 | 資産 |
車両運搬具減価償却累計額 | 資産 |
建物減価償却累計額 | 資産 |
固定資産売却益 | 収益 |
固定資産売却損 | 費用 |
未収入金 | 資産 |
未払金 | 負債 |
差入保証金 | 資産 |
資本金 | 資本 |
消耗品費 | 費用 |
租税公課 | 費用 |
貯蔵品 | 資産 |
通信費 | 費用 |
未収地代 | 資産 |
受取地代 | 収益 |
給料 | 費用 |
未払給料 | 負債 |
未収利息 | 資産 |
受取利息 | 収益 |
支払家賃 | 費用 |
未払家賃 | 負債 |
苦手を好きになる!
「仮払消費税、仮受消費税、未払消費税」
税抜き方式:仮払消費税は、仕入れの時に発生する
3300円の商品(消費税は300円)を掛けで仕入れた
(仕入と仮払いがペア)
借) 仕入 3,000 | 貸) 買掛金3,300
借) 仮払消費税 300 | 貸)
税抜き方式:仮受消費税は、売り上げの時に発生する
2200円の商品(消費税は200円)を売り上げた、代金は掛けとした。
(売上と仮受がペア)
借) 売掛金 2,200 | 貸) 売上2,000
借) | 貸) 仮受消費税200
決算処理はこんな感じ、未払消費税を使う
(仮受 -仮払の残額が未払消費税 )
仮) 仮受消費税 300 | 貸) 仮払消費税 200
仮) | 貸)未払消費税 100
「三分法」
当期商品仕入高は4,000円、期首商品棚卸高200円、期末商品棚卸高100円。
売上原価を算定する決済整理仕訳は?2つで済みます。
※売上原価は仕入勘定で算定
1. 仮) 仕入 200 | 貸) 繰越商品 200
2. 仮) 繰越商品 100 | 貸) 仕入 100
当期商品仕入高は6,000円、期首商品棚卸高300円、期末商品棚卸高200円。
売上原価を算定する決済整理仕訳は?3つになります。
※売上原価は売上原価勘定で算定
1. 仮) 売上原価300 | 貸) 繰越商品 300
2. 仮) 売上原価6,000 | 貸) 仕入 6,000
3. 仮) 繰越商品 200 | 貸) 売上原価 200
精算表の解き方メモ
一連の流れは以下となります。
- 問題文と残高試算表をもとに仕訳をする
- 仕訳をした内容を修正記入に書き込む
- 残高試算表と修正記入を計算して貸借対照表に書きこむ
- 残高試算表と修正記入を計算して損益計算表に書きこむ
予想
- 減価償却費は出そう
- 仕入繰り越し商品 → 繰り越し商品仕入は出そう
- 貸倒引当金は出そう
注意点
- 仕訳がそもそもできないと解けずに終わる
- ホームポジションを理解していないと終わる
Q1.「雑損」が借方で200と書いてあったら?
費用の増加のため、損益計算書に借方200と記入
Q2.「貯蔵品」が借方に50と書いてあったら?
資産の増加のため、貸借対照表に借方50と記入
Q3「前受手数料」が貸方に150と書いてあったら?
負債の増加のため、貸借対照表に貸方150と記入
財務諸表の解き方メモ
注意点
- 繰越利益剰余金は当期純利益を足す
- 貸倒引当金の左側は計算した金額、右側は売掛金や受取手形などを足した金額から貸倒引当金を引く
- 売掛金が10,000だとして、貸倒引当金が100だとしたら
- 売掛金10,000
- 貸倒引当金 100 (9,900)
- 売掛金が10,000だとして、貸倒引当金が100だとしたら
保険料の解き方メモ
12月1日に1年分の保険料36,000円を現金で支払いました。
会計期間の期末日は3/31とする。
保険料 | |||||
12/1 | 現金 | 36,000 | 3/31 | 前払保険料 | 24,000 |
合計 | 36,000 | 3/31 | 損益 | 12,000 | |
4/1 | 前払保険料 | 24,000 |
前払保険料 | |||||
3/31 | 保険料 | 24,000 | 3/31 | 次期繰越 | 24,000 |
4/1 | 前期繰越 | 24,000 | 4/1 | 保険料 | 24,000 |
=>「しーくりくりしー、みたいに覚えるなら、ほけじきぜんほけ」かもしれない。
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